被害者支援ってどんなこと?
いま困っている友人、知り合いの目にとまってくれることを願って、書き記します。
拡散をしていただき、たくさんの方に知ってもらうことができれば、被害に遭った家族を1人ひとりがいざという時、ほんの少しずつでも助けることができます。
サポート窓口
民間の援助室(各都道府県により名称が異なる場合があります)
詳細は犯罪被害者支援窓口一覧をご覧ください。
犯罪被害者支援窓口一覧はこちら
警察と民間支援センターでは受けられる支援の内容に違いがあります。
今後の裁判の付き添い支援や心理カウンセラーの紹介、無料の弁護士相談などもあります。
また子供がいる場合、例えば埼玉県ではファミリーサポートセンターがあります。
有料ですが、どうしてもの場合に備えて、早い段階で申し込みをしてサポートをしてもらえるように事前申請しておくとよいかもしれません。
代表の小沢も活用しました。
また各市町村に各自1人は被害者支援窓口の担当者がいると思います。
役所ではつらい経験を何度も話さなければならないこともあると思いますが、そのことについても窓口になっている方にサポートしてもらえる場合があります。
また都道府県の支援センターや援助センターの方による付き添い支援を受けることもできます。
日記・ノート
日々、簡単でもいいので、
「誰に会ったか(警察・検察官・保険会社)」「どんなやり取りをしたか」
記録できるように、ノートをひとつ持つといいと思います。
情報はたくさん入ってきます。後々とても混乱します。
裁判などでも使うことができますので、できる限り記録を取ったほうが後々役に立ちます。
また協力してもらえる友人・知人がいれば、被害に遭った事故のテレビ録画・新聞の切り抜きをとっておいてもらうことができれば大変助かります。
被害者遺族は、報道をなかなか見る時間がありませんし、そんな心の余裕もありません。
冷静にサポートしていただき、後になってからまとめて渡してもらえると、後から役に立つことがあります。
報道関係の取材
報道関係者の取材を拒否することもできます。
そのための通知書の文章例は、支援室でもらうことができます。
玄関先に貼っておくとよいと思います。
ですが、報道関係の方は、敵にもなりますが、実は強い味方にもなります。
報道関係者は、よくこの先の流れを知っています。
本当に信頼できる方には、自分が話していいこと、いまは話したくないことをわけて話すとよいと思います。
また記者の方の名刺はしっかりと管理しておくと、その先も役立つと思います。
育児・学校・地域のお仕事など
学校関係・地域の仕事(PTA・地域作業・ゴミ当番)などは、しばらく免除してもらう、もしくは軽減してもらうなど、地域の方に助けてもらう選択肢もあります。
これらは実は「できない」とはとても言いにくくて、それでいて大変な仕事です。
身近に犯罪被害に遭った方がいたら、周りのみなさんが率先してお声がけしてもらえると、とても助かります。
身近な方が、犯罪被害に遭った時、自分が近いのに何をしたらよいかなんてその状況にならなければわかりませんが、食事や買い物・病院・育児・介護など当たり前の生活が崩れます。
特に最初は、温かいものを食べることもままなりません。
買い物にも行くのも大変でした。
家族が被害に遭ったのですから、中心となっている母・妻と言う存在が日常通りには機能しません。
だからこそ、おにぎりや味噌汁、お茶・コーヒーなど、コンビニのものでもいいので、最初だけでも支えて頂くととても助かります。
また、子供の送り迎えなども、大変難しいです。
先生や近所の方など、できるところだけでも、サポートしていただけると助かると思います。
事件後一ヶ月は尋常ではありません。
ですが子供は毎日成長します。
そして子供も戸惑っています。
小・中学校のお子様の場合は、付き添い支援・見守りなど家の前に立って頂くだけでも支援になると思います。
学校の先生からのサポート、スクールカウンセリングなど、受けられる支援などをわかりやすく説明していただけると大変よいとおもいました。
宿題などは、周りの大人がしばらく見て頂けると助かります。
先生という職業の方がいらしたら・・・
先生は、子供の一番身近な支援者になると思います。
被害直後に、残された子供たちまでなかなか目が行き届きません。
そんななか、子供たちもとてもショックを受け、うまく言葉で伝えるのはむつかしいと思います。
また困っていることを上手に引き出すことができるのも、日中一緒にいることが多い先生のほうが、冷静に物事を見ることができると思います。
ですので、学校の配布物など、重要なものには赤線など引いてもらえると助かります。
給食などの食べ残しなどを通して、健康・メンタルチェックをして、スクールカウンセラーに伝えて連携をとってほしいと考えます。
犯罪被害という特殊な状況のなか、先生自体が被害者支援室や援助センターなどに電話していただき、サポートの拡充をしていただくことで、より早期段階での適切な被害者支援につながると思います。
被害に合うということ(経験談)
被害直後には受けた衝撃により。感情や感覚のマヒなどがありました。
放心状態や感情喪失、激しい感情起伏等がありました。
私は寒気、ふるえなどひどく、体の感覚が麻痺しました。
被害という異常な体験がもたらす、正常な反応だと後で聞きました。
数ヵ月後も、人や社会への復帰にはとても時間がかかります。
安心感や不安に悩まされます。
誰もわかってくれないという孤独感がありました.
家族同士でも、怒りやイライラ、不安感をぶつけあうことが何度もありました。
食事も睡眠も満足にとれませんでした。
もしそんな状態が1週間続く場合には、近くの医療機関に相談してみるといいと思います。
時間がたっても消えない場合、PTSDなどの可能性があるので、専門医の診察が必要になることがあります。
早めの相談をするとよいと思います。援助センターでカウンセリングを行っている場所の案内をしている場合もありますので聞いてみてください。
数回は無料で受けられます。
みなさんに知ってもらいたいこと
・そばに寄り添い話に耳を傾けること
・お買い物など、現実に困っていることのお手伝い
・怒りや悲しみ感情を否定することなくうけとめること
・体調不良が長引く場合は病院や相談機関を進めて頂く
回復を妨げること
・興味本位で事件の話を聞き出そうとすること
・被害当時の被害者の行動を非難すること
・知り合いや報道関係者へ無責任なうわさ話をすること
・自分の価値観ではげまそうとすること
※中野区の資料にもとづく
参考図書
『被害者のための刑事裁判ガイド』柳澤智子著、リベルタ出版
『交通犯罪~悲しみの先に見えた家族の光~』
小沢克則・樹里著、リベルタ出版(代表小沢の経験談図書です)
※あくまで小沢個人の経験に基づく内容なので、現在は名称や法律が変わっていることもあります。
ただ私は、友人・知人のサポートってとてもありがたく感じました。
地域のサポートは、事故当時はとても波があり、周りの方にも迷惑をかけましたが、周りのサポートがあって一歩進むことができました。
感謝と共に、少しでもこの情報が周りの方の役に立ち、被害者家族の方のための役に立てることを願っております。