絵本『ぼくのおかあさんはおつきさまにいる』を発送します

このたび、私たち関東交通犯罪遺族の会(あいの会)で絵本を作りました。
関係者の方には準備ができ次第、順次お送りさせていただきます。
絵本末尾に「保護者の方へ」と題したメッセージを書いています。
その転載をもって、今回絵本作成の説明に代えさせていただきます。

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保護者の方へ

このたび、私たち関東交通犯罪遺族の会(あいの会)より絵本『ぼく のおかあさんはおつきさまにいる ひとりじゃないよ 』を子ども たちにお届けします。
交通事故で大切な家族を失った人の思いを絵本 にしたい。
そんな私たちの思いに赤い羽根福祉基金が協力していただ けることになり、このたび絵本という結晶にして世に送り出すことがで きました。
この絵本を読んでほしい主な読者層は、小学校3年生から 6年生くらいの子どもたちを想定しています。

それは交通安全を守るこ との大切さ、命の尊さを理解すること、誰も交通事故の加害者にも被害 者にもしたくないという気持ちは、小学生のときに大きく育っていくと 考えているからです。

これは学校などでよく講演活動をしている私たち の率直な実感でもあります。
もちろんこの絵本は、中学生以上の学生の 方や大人の方にも広く読んでほしいと思っています。
私たちあいの会 は、交通犯罪で大切な家族を失った遺族の集まりです。私たちは、交通 事故ではなく、交通犯罪の遺族だと名乗っています。もしかしたら聞き 慣れない言葉だと感じる人もいるかもしれません。
しかし命を奪われた人に落ち度がなければ、それは事故という言葉で片づけられるものでは なく、犯罪だと考えます。
不注意だったから、不運な事故だから、そん な理由で奪われてよい命などありません。
そんな思いを会の名前に乗せ ています。
しかし絵本の最初のページで書いた子どもたち向けの私た ちの紹介文には、あえて「交通犯罪」や「遺族」という言葉は使ってい ません。
難しい言葉で立ち止まってしまうことなく、絵本から直接伝わ ってくる雰囲気ややり取りから、私たちが伝えたい思いを感じ取ってほ しかったからです。
そんな私たちの思いが、できるだけ多くの子どもたちに伝わることを願っています。

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